2020.07.14
ブログ:長野県南相木村で令和2年度の「プログラミング寺子屋」が開校しました!
こんにちは!
入社3年目のナオです。
この度、南相木村のプログラミング寺子屋サポーターとして6月20日から活動することになりました。
私は子どもが好きで、既存メンバーと一緒にプログラミング教育活動に挑戦したいという想いで、志願しました。
この活動の一端を担えることを光栄に思います。
さて、南相木村がどんなところか?
気になる方もいらっしゃるでしょう。
南相木村は、人口約1,000人の村で、自然が豊かな場所です。
まつたけ料理、新そば、シナノユキマスが有名です。食べ物ばっかり。。。
また、村では子どもたちへの教育活動に積極的です。
そのひとつとして今年も開校する「プログラミング寺子屋」は、
「プログラミングの技術を身につけるだけでなく、村の子どもたちの論理的な思考能力を育む」ことを目的に、
3年も前から続いています。
今年から小学校で必修化されましたが、その前に普及させることを目指して始められたそうです。
今回は、3つのコースに分けて行った初回授業の様子をご紹介します。
ジュニアコース:プログラミングを体験しよう
保育園年長から小学1年生までが参加するこのコースでは、プログラミングのしくみを体験しました。
「プログラミングって何だろう?」…それは「コンピュータにお願いすること」だという説明の後、
「お願い」のしくみを、体を使って体験し、さらにプログラミング教材「ソビーゴ」で実践しました。
まず、「お願いをされること」を、子どもたちに体験してもらいました。
『お願いです。前に進んでください。』
『お願いです。右に進んでください。』
フラフープの真ん中に立ち、「お願い」で言われた通りに、子どもたちに動いてもらいました。
次に同じ動きを、プログラミング教材「ソビーゴ」で体験です。
子どもたちは、方向の書いてあるブロック(ソビーゴ)をつなげて、命令をつくり、人形をその指示に合わせて動かします。
つなげたブロックの上から順に動かしていくことで、
プログラムの処理と同じ流れを体験できます。
その後、タブレット上のソビーゴで操作をしました。
たくさんある命令を組み立てて自由に人形を動かします。
「あれ、(画面の男の子が)変なところに行っちゃった!これを使えば元に戻せそう!」
と声をあげながら取り組んでいる子どももおり、子どもたちが解決策をどんどん発見していく姿が見られました。
「これ(象のように大きくなる命令)を使ったらすごく大きくなった!」
と見せてくれる子もいました。
子どもたちは、自分の作った命令で動く結果に夢中でした。
この授業を通して、子どもたちは
- ①コンピュータは命令しないと動かないこと(命令を出す)
- ②命令は上から順に実行されること(命令の結果)
を理解できるようになりました。
スタンダードコース:こどもパソコンIchigoJamでプログラミングを始めよう
小学2年生から5年生が参加するこのコースでは、実際に「IchigoJam」を使ってのプログラミングを学びました。
今回はLEDライトをつける命令から学習が始まりました。
IchigoJamの画面にプログラム「LED1」を打ち込むと、実際にLEDライトが光ります。
自分で書いたプログラムでLEDライトがついたことに、子どもたちは大喜びしていました。
※コマンドを動かした結果、奥のライトが光っています。
はじめはホワイトボードに書かれた命令を真似してもらいましたが、
子どもたちは自然に命令をアレンジしていきました。
「なんでこれだと少ししか光らないのかな?」
「これをこうしてみると長く光ったままだよ」
命令をアレンジすることで新たな疑問が生まれ、
どんどん自分たちで考え、試していました。
次にA~Zのタイピングゲームを行いました。
これは、ABC順に画面上に表示されたアルファベットをタイピングし、
Zまで打ち終わるとそのタイムが表示されるというゲームです。
ゲームを始めると、小学生たちは自己ベストタイムを出すのに夢中になりました。
今回この授業に初参加の小学生は、自分のタイムを88秒から45秒にと、
約2倍速で入力できるようになっていました。
クラスで一番早い子の記録は、なんと4秒でした。
今回の授業ではプログラミングのコマンドを学び、
自分の書いたコードでプログラムが動くことを経験してもらいました。
また、「IchigoJam」で作ったゲームを楽しんでもらいながら、タイピングに慣れてもらいました。
このゲームでは、どんどん記録を伸ばしていく様子が見られ、小学生の成長の早さを感じました。
この授業を通して、小学生はコンピュータに命令を打ち込み、プログラミングができるようになりました。
プレミアムコース:プログラミングして何を作りたいかを考えよう
中学生が参加するこのコースでは、まずは子どもたちにやりたいことを聞いて内容を決めていきます。
今回は何を作りたいか、何が作れるか、を話し合いました。
「プログラミングでやってみたいこと」を、
子どもたちからいくつか案を挙げてもらいました。
リクライニングシートを自動で動かせるようにしたい、などの意見が出ました。
↑プログラミングでできることの例として、他の方の作品も参考にしています
去年は村の課題を解決する鹿柵ゲートを作りました。
今年の課題をみんなで考え中です。
そして次は、
公開されている壁打ちテニスゲームのプログラムを真似して、
プログラムを作成しました。
実際に作ってみると、
イメージと違うものができてしまいました。
「あれ、右の壁がない!?」
「ここがおかしいなぁ」
なぜイメージと違うものができるのか、予想をたてて、命令を修正してまた実行する
その繰り返しです。
繰り返す中で、プログラムのバグを見つけて修正し、完成させる流れを体感しました。
今回はここまでです。
私は今回の寺子屋で、参加した子どもたちが、元気よく遊び感覚で楽しみながら、
プログラミングを学んでいく様子が心に残っています。
まずプログラミングに興味を持ってくれたことが感じられ、嬉しかったです。
今後の授業で、子どもたちからどんな発言が出てくるか、どんな姿がみられるのかが楽しみです!
次回は8月初め頃に更新予定です。
お楽しみに!